質のいい左腕補強が緊急課題の西武が11日に行われたドラフト会議で、6人の本指名中3人、育成で1人の計4人の左投手を指名する「左腕ドラフト」を敢行した。

 1位については、渡辺GMがいち早く公表していた隅田知一郎投手(22=西日本工大)を4球団競合の末、交渉権を獲得した西武は2位指名でも筑波大の最速152キロ左腕・佐藤隼輔投手(21)をゲット。

 さらに4位指名でも身長191センチの高校生大型左腕・羽田慎之介投手(17=八王子高)を指名し、計3名のサウスポーを並べた。

 さらに育成ドラフトでも3位で高校生の菅井信也投手(山本学園高)を指名。指名全10選手中、4名を左腕投手で埋めた。

 現在、借金13を背負ってパ・リーグ5位に低迷する西武は、先発左腕による今季の勝ち星がわずかに2勝(浜屋、内海の1勝ずつ)。シーズンを通して先発ローテーションに定着した左腕はおらず、今ドラフトでも最大の補強ポイントだった。

 昨年、本指名、育成指名で計7名の野手を指名獲得した野手ドラフトから左腕ドラフトへの転換には、現場からの明確なテーマが反映されていた。