ドラフト1位公表の西武 OBが指摘する投手育成が“不得手”になった「時代背景」

2021年10月09日 05時15分

1位指名を公表した西武・渡辺GM(東スポWeb)
1位指名を公表した西武・渡辺GM(東スポWeb)

 西武・渡辺久信GM(56)は8日、3日後に迫ったドラフト会議に向けた編成会議後、150キロ左腕・隅田知一郎(ちひろ)投手(22=西日本工大)の1位指名を公表した。

 同GMは「今年のリストに挙がった選手の中では一番の評価。満場一致です。投手としてのポテンシャルの高さもありますし、ゲームをしっかり支配できる。ランナーを出した時にも切り抜ける術を持っている」と隅田の総合力を絶賛。4年連続してチーム防御率(4・02)がリーグワーストに低迷する課題克服に向け即戦力左腕の指名を公にした。

 それにしても主力が抜けても後釜が雨後のたけのこのように出てくる野手に比べ、毎年指名選手の過半を占める投手の育成が思うような成果を生んでいないのはなぜなのか。

 西武のフロントOBはこう指摘する。「強かった頃の西武のドラフトというのはできあがった大学、社会人の投手をいかに獲るかというスカウティングが主体だった。まれに高校生の上位指名があっても工藤、渡辺久、松坂、涌井といった投手は例外的にできあがった即戦力だった。ただ少子化、野球離れの進んだ今の時代は本物の1位のタマがいない時代。即戦力を求めても、ひと握りの投手以外はみんな素材型。そもそも素材型を育成するノウハウがないチームだから苦戦しているんじゃないかな」

 そういわれてみれば、2009年の1位・菊池雄星は本格化するまでに7年、14年の1位・高橋光も7年目の今季11勝を挙げようやく一皮むけた印象。5年目の今井、3年目の松本航も苦しみながら何とか殻を破ろうともがいている過程にある。

 そんなライオンズが「本物」と評価する隅田の獲得が投手王国再建の切り札となるか、注目だ。

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