オリックスとロッテがリーグ優勝に向け、まれに見る激戦を繰り広げている。

 8日は2位ロッテが日本ハムに0―9で敗れたため、オリックスが2ゲーム差をつけ首位を保持。9日には13連勝中で投手3冠(勝利数、防御率、奪三振)に向けてひた走るエース・山本が敵地でソフトバンクと対峙する。「勝負はやってみないと分からない」とはいえ、絶好調のエースとこのところ好調な打線を加味すれば、週末のソフトバンクとの2連戦はオリックスが有利な状況。12日から本拠地で行われるロッテとの直接対決3連戦に最高の形で臨んでくるだろう。

 となれば、混パを制するのはオリックスと思われがちだが、そうとも言い切れない。2位ロッテの方が今後の対戦相手や日程面では有利な状況に置かれているからだ。

 オリックスは残り計12試合中、リーグ優勝を争うロッテと楽天との対戦をそれぞれ3試合ずつ残している。一方、ロッテはオリックスと3試合、楽天と1試合を残すのみ。しかも、ロッテは今季11勝4敗4分という抜群の相性を誇るリーグ最下位・日本ハムとの対戦がまだ6試合もある。残り試合数もオリックスに比べ、3試合多い。12日からの直接対決3連戦で仮に負け越しても自力で猛牛を捕獲することが十分可能なだけに見方によれば「五分以上」とも言える。

 2ゲーム差をつけられているロッテだが、47ぶりのリーグVへの道のりは、決してオリックスに劣っていない。最後の最後までパの覇権争いは目が離せない。