新人王レースがますます混沌としてきた。ヤクルトの奥川恭伸投手(20)が8日の阪神戦(神宮)に先発し6回2/3を投げて4安打1失点の好投で、6年ぶりの優勝へのマジックナンバー「11」点灯に貢献。9月7日の阪神戦から自身4連勝で9勝目(3敗)を挙げた。

 それでも奥川は7回途中での降板に「大事な(2位・阪神との)初戦だったので、もう少し長いイニング投げたかったです。後ろの方でピンチをつくってしまって投げ切れなかったので、そこが少し悔しいですね」とお立ち台で語った。

 ただ、2年目右腕はエース・小川に並ぶチームトップの9勝目で既に先発ローテの中心を担う存在でもある。あと1つ勝てば2桁、10勝に手が届く位置にまで来た。昨年は登板が最終戦の1試合のみで新人王の資格を持っている。

 現在はリーグ2位の30セーブの広島・栗林を筆頭にDeNA・牧、阪神・佐藤輝、伊藤将、中野の名前が挙がっている新人王レース。「優勝に向かって一生懸命投げたいと思います」と奥川。ヤクルトが優勝ならば奥川が選ばれる可能性も高まりそうだ。