宿敵退治はやはりこの怪物しかいないか。ロッテ・佐々木朗希投手(19)が7日の楽天戦(ZOZOマリン)に先発。勝敗はつかなかったが、7回4安打2失点、8奪三振の力投を見せた。

 初回から自己最速タイとなる158キロの直球を中心にフォーク、スライダーなどを織り交ぜ相手打線をほんろう。2回一死から鈴木大に一発、4回も無死二塁から島内に適時二塁打を許したものの、その後は立ち直り計88球を投げ切った。「最低限の仕事はできたかなと思います。今日は野手の皆さんにたくさん助けてもらいました」(佐々木朗)

 先月23日のソフトバンク戦に先発予定だったが、試合直前に腰の張りを訴え緊急回避。この日は9月10日以来の実戦だったが、患部の不安を感じさせない快投に、井口監督も試合後「いろんな課題はありますけど、しっかりゲームは作ってくれたと思います」と評価。今後の登板に支障はないだろう。

 となれば、怪物右腕に託される次なる使命は中6日での「オリ退治」だ。井口監督は佐々木朗の体調に問題が無ければ、今後は中6日での先発起用を明言している。言葉通りなら「その日」は14日のオリックス戦(京セラ)となる。今季の直接対決最終戦は、おそらくチームの命運を左右する大事な一戦になる可能性が高い。そこにあえて〝令和の怪物〟をぶつけるのは宿敵の息の根を止めるため。この日、佐々木朗を7回で余力を残して降板させたのも、オリックス戦を意識したはずだ。

 チームはこの日、同点で迎えた9回に守護神・益田が決勝点を許しまさかの競り負け。首位オリックスとの差は再び1・5ゲーム差となった。それでも豪腕の今後にめどが立ったのはロッテにとっては大きい。逆転Vへの救世主になれるのか。佐々木朗の右腕に期待は高まる。