Vへラストスパート! 矢野阪神が実行に移した2つの“シフトチェンジ”

2021年10月04日 05時15分

「聖域解除」でラストスパートに入った矢野監督(東スポWeb)
「聖域解除」でラストスパートに入った矢野監督(東スポWeb)

 残り17試合、聖域解除で新戦法へ――。阪神は3日の中日戦(甲子園)に1―0で快勝した。ジェフリー・マルテ内野手(30)の3戦連続弾などで、これで10月に入り負けなしの3連勝。その舞台裏では起用法・ベンチメンバー編成など、これまでメスを入れてこなかった分野にも手を加え、前カードで下位の広島相手にまさかの同一カード3タテを食らった教訓を生かし、同じ轍を踏まずにラストスパートへの臨戦態勢を整えた形だ。

 マルテの3試合連発となる22号先制弾を守り切った展開に、矢野監督も「もうちょっと点を取りたかったけどね」と〝本音〟が飛び出したが、ひとまずは勝てたことが収穫だろう。明日からは指揮官も「勝負の関東遠征」と位置づけるDeNA、ヤクルト、巨人と9試合。V争いを大きく左右する戦いを前に、矢野監督は春先からの貫いたタクトにも方針転換を加え、実際に今カードから実行に移しだした。

 ひとつは8人の外国人選手で、サンズを初めて二軍に落とした点。前カードまでチームトップの65打点の助っ人は9月、月間打率1割5分4厘と大不振。同時に現在、連続無安打打席が59にまで伸びた佐藤輝のスランプも長引き、チームの得点機能の中枢を担う2人が、逆に打線が寸断されるポイントにもなっていた。8月までは外国人勢の中でも貢献度は高く、指揮官もギリギリまで復調を模索したが、ついに決断を下した。

 さらには戦い方も「打ち勝つ」から「守り勝つ」方向へシフトチェンジ。3日の中日戦では、最大4人の外国人のベンチ入りにも表れた。この日は先発・ガンケル、中継ぎ・アルカンタラ、抑え・スアレスの「投手3」に加え、野手はマルテのみで、サンズと入れ替えたロハスはベンチ外に。これまでなら、ガンケルの先発日は「投手2・野手2」の布陣で臨むことが多かっただけに「相手よりも一点でも多く」から「少ない点を守り切る」試合運びを想定した布陣で臨んでいた。

 3連勝したとはいえ、3試合の得点は9。すべて本塁打で挙げた得点で、うち3本は絶好調・マルテが放ったもの。それ以外は大山の一発であげた1日の2点のみだった。本来は、攻守にイケイケな積極的采配を好む矢野監督だけに、ここに来ての路線変更は熟考に熟考を重ねた末の決断とも言えそうだ。

 今後はこれまで最も優先順位の低かったリリーバーの助っ人枠を手厚くし、アルカンタラを常時、ブルペンにスタンバイさせることが濃厚。これによりエースリリーバー・岩崎や、守護神・スアレスの「回またぎ」やリードを許した展開での投入など、まだ切っていない「勝負手」を切りやすくなる。

「防御重視」の布陣で臨む矢野阪神。〝守りの虎〟でVをつかむことができるか…。

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