阪神は3日の中日戦(甲子園)を1―0で勝利し同一カード3連勝。3回にマルテが3戦連発となる22号ソロで挙げた1点のリードを、及川―岩崎―ロベルト・スアレス投手(30)による3投手の継投で守り切った。7回途中を4安打無失点に封じた先発投手のガンケルが9勝目をマークした。

 虎自慢の鉄壁のリリーフ陣で僅差のゲームをものにした。7回一死一塁の場面から2番手として登板した及川は、自身の暴投で走者を三塁まで進めてしまったが、高橋を空振り三振、さらにその際に塁を飛び出していた三走・福田を捕手・梅野が冷静に刺して窮地脱出。3番手・岩崎と守護神スアレスも無失点投球で、追いすがる中日打線をシャットアウトした。

 お立ち台に上がったスアレスは「チームがしっかりセーブの機会をつくってくれているので、自信を持って投げることができている」と笑顔。「ミナサン、オウエンヨロシクオネガイシマス」と日本語での挨拶も披露し球場の虎党を沸かせた。

 この日は実兄のアルバート・スアレス投手(31=ヤクルト)が同時刻帯に行われていた広島戦(マツダ)の9回に登板し、セーブをマーク。弟の虎スアレスも「とてもうれしいよ。もちろんチャンピオンを争うライバルではあるけど、ともに日本で戦う仲間として、そして兄弟として彼の成功をうれしく思う」と相好を崩す。

 ゲーム差1がなかなか縮まることのない、ツバメと虎のつばぜり合いはシーズン最終盤まで続くことが予想されるが、2人のスアレスの「兄弟抗争」にも注目したい。