巨人・菅野智之投手(31)が1日のDeNA戦(東京ドーム)に中5日で先発し、6回を107球2失点でまとめた。

 4回に2四球が絡んで1点を先制され、6回には佐野に技アリのソロを浴びたが、好調時の制球力も戻り、球速は最速152キロを計測。3回まで安打を許さず、気迫を前面に押し出して腕を振った。

 さらに、この日は打席でも感情をあらわにした。5回の第2打席。相手先発のロメロの制球が乱れ、5球目が内角に大きくそれて菅野は体をひねってどうにか避けた。その直後、マウンドのロメロに向かってジッと視線を向け、口元では何ごとかをつぶやいた。この打席の初球も内角にすっぽ抜けて苦笑いを浮かべていたが、2度目は思うところがあったようだ。

 6勝目はならなかったが、先発の役割は果たした。菅野は「(4回に)四球を出したところは反省しなければなりませんが、チーム状況を考えて明日以降のためにも慎重に勝負することも仕方ないとは思っていました。その中で2失点で抑えて、野手が追いついてくれて良かったです」とひと息ついた。

 原辰徳監督(63)は「四球が2つ絡んで、というところは反省はあるでしょうけどね」と思いを巡らせながらも「ボールも走り始めましたね。今日は勝ちがついてないんだね。まあでも、またやってくれるでしょう」と今後に期待した。前半戦はとことん苦しんだエースが、ようやく息を吹き返してきた。