天敵相手に苦戦を強いられた。巨人・原辰徳監督(63)が2―5で敗戦した28日の中日戦(バンテリン)後、つながりを欠いた打線に苦言を呈した。

 この日の相手先発は、今季リーグ防御率1位で対巨人戦を5戦3勝負けなし(試合前時点)と好き放題にされてきた柳。それでも、攻略の糸口はつかみかけた。

 1点を追う8回、ここまで3安打無得点に抑え込まれていた柳を相手に、先頭打者・亀井が10球粘った末に二塁打を放ってチャンスメークする。続く中島が3年ぶりとなる犠打で送ると、これが柳の野選を誘ってオールセーフ。無死一、三塁にまでチャンスが拡大した。

 ともにチーム最年長野手の2人が絶好の場面を演出したが、後続が続かず。丸が併殺打に倒れた間に1点は返したものの、最後は二死一塁から代打で登場した中田が三ゴロに終わって、この回わずか1点止まり。

 直後の守りでは2番手・中川と3番手・高木が痛恨の2ランをそれぞれ被弾し、再びリードを許す展開に。最終回に亀井が守護神のR・マルティネスから適時打を打つなど3点差にまで詰め寄ったが、反撃はここまでだった。

 試合後、原監督もお手上げ状態。「毎度毎度、もうね。目覚めないとね。同じようなゲーム展開でね」と、この日も柳に苦しめられた打線に苦言を呈すと、元木ヘッドコーチも「(要因は)分からない。分かればね。俺らも打線組んでいて、(結果的に)つながってこないっていう。負けてるときってそうなのよ。1本が出ないっていうね。そういうのが非常に多い」と白旗を挙げた。

 逆転優勝に向けて負けられない戦いが続く中で、あまりにも大きな黒星となってしまったことは間違いない。