阪神は26日の巨人戦(東京ドーム)に4―3で競り勝ち、今カードを2勝1分けで勝ち越した。先発・ガンケルが6回4安打1失点の好投で8勝目をマークした。

 虎の超人が戦局を決定づけた。この日「6番・左翼」で先発起用された糸井嘉男外野手(40)が、1―0と1点をリードの5回二死満塁で、走者一掃となる右翼線への3点適時二塁打。初球の147キロ直球を迷いなく振りぬいた一撃に「強いジャイアンツに勝っていかないと頂点はとれない。爪痕を残したろと思って打席に入りました(笑い)」とお立ち台で笑顔。さらに「皆の目標は一つなんで。絶対に頂点に立てるよう、監督を胴上げできるよう頑張ります」と誓いをたてた。

 24日のカード初戦では、6―6の同点に追いついた直後の9回一死三塁で代打起用されるも、空振り三振。「悔しさがあって…。あの後(チーム宿舎の部屋で絨毯が掘れるほど素振りしていた(笑い)」という。優勝をかけて戦うシーズン最終盤の今は「全部がシビれる場面。しっかり準備をして、全部を試合で出したい。勝ちたい。それだけ、今」。40歳の大ベテランは今、この瞬間に全てをかける。