阪神・佐藤輝明内野手(22)が23日の中日戦(バンテリン)から一軍に再昇格し「7番・右翼」として先発出場したが空振り三振、一ゴロ、左飛、見逃し三振の4タコに終わり、10日の二軍降格前から続く連続無安打記録は39打席にまで伸びた。

 4回の第2打席では右翼ポール際への大飛球を放ち一時は本塁打とされたが、中日ベンチのリクエストの結果、リプレー検証でファウルと判定された。アーチを量産していたシーズン開幕当初の規格外の怪力こそ健在を印象付けたが、またも結果は残せず。佐藤輝本人も「結果が出てないので…。先輩方もやりやすい空気をつくってくれているので、あとは結果で応えたい。負けられない戦いが続くので、少しでもチームのために自分の持てる力でやっていきたい」と試合後、悔しさをかみ殺した。

 翌23日からは敵地東京ドームで巨人との3連戦。矢野監督は「『(チームの)ムードを変える』って試合前に本人も言っていたんでね。結果は出なかったけど、そういうピースになってくれたらなと」と背番号8の打棒復調に期待を寄せる。

 ゲームは最終回に守護神・スアレスが2点のリードを守り切れず3―3で痛恨のドロー。首位・ヤクルトとのゲーム差を縮めることはできなかった。一進一退の苦しい戦いが続くが、虎の16年ぶりリーグ制覇には佐藤輝の復活が不可欠。一日も早く本来の姿を取り戻してほしいところだが――。