阪神・高橋遥人投手が18日の中日戦(甲子園)に先発登板し、7回を2安打無失点。今季初勝利をマークし、1―0の勝利に大きく貢献した。

 優勝へのラストピースとみられてきた左腕がついに帰還した。制球も冴えわたり、与えた四死球は0。10奪三振のビッタビタの快投で中日打線をほぼ完璧に封じ込め、竜のエース大野雄とのタフな投手戦を制した。

 お立ち台に上がるのも当然ながら今季初。「(白星は)素直にうれしいです。とにかく低めを意識して、あとは梅野さんのリードに従いました。勝利に貢献できるよう次からも頑張りたい」。左腕らしい朴訥とした受け答えに、甲子園の虎党も大歓声で応えた。

 春季キャンプ中に右脇腹を痛め、長期離脱を余儀なくされてきた背番号29の復活に、試合後の矢野監督も上機嫌。

「遥人はこれくらいの力を持っているピッチャー。戻ってきてくれたのは大きい。スライダーやカットもしっかり使えて、幅のある投球だった。優勝するためのピースとして遥人が帰ってきた」と絶賛し、孝行息子の帰還に目を細めた。