巨人が12日の広島戦(マツダ)に2―1で勝利し連敗を6で止めた。V打の小林誠司捕手(32)は2年ぶりの一発に感無量だった。

 試合後、原監督は目をこするジェスチャーで「少しこういう感じで見ましたけどね」と冗談を飛ばすと、「ナイスバッティングでしたね」と小林に最敬礼だった。

 大阪出身ながら広陵高(広島)で甲子園準Vの小林はお立ち台で「手応えはあったんですけど…ボクなんでファウルになるかと思いましたけど、広島の地なんで入ってくれたのかなと思います」と「第2の故郷」に感謝していた。

 高い守備力を誇る小林だが、打席では苦しんできた。ここまでわずか4安打。「ずっと打ててないですし、それでも打席に立たせてもらえるチャンスがあったので、なんとか自分のスイングをしようっていう気持ちと、やっぱりベンチでもみんなが前を向いてすごい声を出していたので、ぼくもなんとかしたいなという気持ちで。たまたまバットに当たってくれました」と振り返った。

 守備では女房役として菅野を7回1失点に好リード。「(菅野が)常に背中でチームを引っ張ってくれている姿というのはみんながついていく部分がたくさんあると思う。しっかりサポートできたらいいなと思って今日はやりました」と中4日登板のエースを支えた。

 チームの連敗は6で止まりV戦線に踏みとどまった。最後に背番号22は「上を向いて前を向いて、全員が優勝に向かって日本一に向かってやっている」と力を込めた。