阪神は10日の広島戦(甲子園)に4―1で快勝。カード頭の一戦をもぎとり、2位・ヤクルトと3位・巨人とのゲーム差を3にまで広げた。先発・西勇が5回1失点の粘投で、6月18日の巨人戦(甲子園)以来となる約3か月ぶり白星。プロ通算100勝目をついにマークした。

 投打がガッチリ噛み合っての快勝劇だった。1―1と同点の6回一死満塁の場面。ここを勝負所と捉えた阪神ベンチは、ここまで力投していた西勇の打席に代打でジェリー・サンズ外野手(33)を送る。この日ベンチスタートに甘んじていた背番号52は、相手エースの大瀬良から決勝の中前適時打をマーク。「西はここまでいい投球をしていながら、勝ち星をつけてあげることができなかった。今日はいい場面で仕事ができて、西に白星もついたので本当によかった」と自身の打棒より先に、チームメートの白星を喜び「代打でも事前にしっかりと準備をすることは一緒。ゲーム状況をしっかり見ながら、心と体の準備をすることができた」と会心の笑みを見せた。

 矢野監督も「あの場面はジェリーが何とかしてくれるだろうと送り出した。しっかり打ってくれたおかげで(西)勇輝にも勝ちがついたしね。チームにとっても大きな1勝になった。ナイスバッティングだった」と称賛。頼れるナインの兄貴分の勝負強さに目を細めた。