左手首違和感のため戦列を離れているソフトバンクのリバン・モイネロ投手(25)が8日、福岡・筑後市のファーム施設でシート打撃に登板。ドラフト2位ルーキー・笹川らを相手に35球を投げた。最速は150キロで、安打性の当たりはなかったが、制球に苦しみ2四球という内容だった。

 8月5日のエキシビションマッチ・巨人戦を最後に実戦から遠ざかっている左腕は「実戦で投げるのがすごく久々だったので、フォームの違和感みたいなものは感じた。それでも体は問題なく普通に投げられたかなと思う」と振り返った。この日は抜け球が多く、何度もマウンド上で首を横に振る姿が見られた。

 本人は現在の状態をどう分析しているのか。「ノースローの期間もあったのでリリースポイントだけじゃなくて、体のバランス的な部分、ピッチングフォームを修正していけたらいいなと思っているよ」。繊細な感覚の持ち主で、常に自分を客観視できる左腕らしく修正点を端的に説明。早期一軍復帰を切望されていることを自覚しているだけに、急ピッチで不安点解消に取り組む姿勢を見せていた。

 次の調整ステップは10日の二軍・オリックス戦(オセアン)。倉野ファーム投手統括コーチは「金曜日に投げるので、そこで一つの判断はしたいと思っている。もう1試合必要なのか、それでいけるのか。そういう判断は、本人の感覚を含めて話し合っていきたい」とした。

 その存在がブルペンに安心感を生み、ライバルに脅威を与える鷹の最強セットアッパー。一日も早い一軍帰還が待たれる。