久々の勝ち星はお預けも、持ち味を取り戻した。巨人の宮本和知投手チーフコーチ(57)が2日のヤクルト戦(京セラ)後、この日先発して7回1失点と好投した山口俊投手(34)を称賛した。

 約2か月ぶりの勝利を目指してマウンドに上がった山口は、初回こそ制球を乱し、2つの四球と自身の暴投などから無死満塁のピンチを作ると、村上の内野ゴロの間に1点を失ったもの、その後はしっかりと立て直しに成功。終わってみれば7回までに許した安打はわずか2本、7つの三振を奪う上々の内容にまとめ上げた。

 それでも山口は「立ち上がりは自分のミスで点を与えてしまった。前回もそういう展開で、どうしても苦しくなってしまう。今日はそのあと、点を与えなかったのは良かったですが、次の登板は、より入り方を気を付けてマウンドに立ちます」と、終始反省気味。

 一方、宮本コーチは「初回の失点は反省するべき点もある」としながらも「俊も自分の一番いい時に戻ってくれていると思いますね。ピッチングの内容自体はいい時に戻ってきてくれてるので、さあいよいよ行くぞ、という、戦闘態勢が捕れた投手陣だと思います」と称賛の言葉も口にした。

 シーズン途中からチームに復帰した右腕も、今では先発ローテに欠かせない一枚。リーグ優勝に向けて、残りシーズンも頼もしい投球に期待がかかる。