意地の粘りを見せた。巨人が2日のヤクルト戦(京セラ)に2―2で引き分けた。

 首位を走る巨人にとって負けられない戦いが続く中で、原辰徳監督(63)はこの日も執念の采配を見せた。1―1の同点で迎えた7回、先頭打者・岡本和が左前打で出塁すると、この日2打数無安打の5番・中田の打席で、原監督は「代打・若林」をコール。一走には岡本和に代わり俊足の増田大を代走起用するなど、まさに「1点」を奪い取りに行く采配だった。

 ただ、そんな強気な姿勢は得点にはつながらず…。若林は今野の投じた5球目、外角の直球で左飛に打ち取られ無念の凡退。続くウィーラーは中前打を放ち一死一、二塁とチャンスを広げたが、続く松原は中飛、最後は代打・亀井も中飛に終わり、貴重なチャンスを生かすことはできなかった。

 それでも1―2で迎えた9回、吉川がこの回からマウンドに上がった守護神・マクガフから中前打を放って出塁すると、続く増田大が犠打を決めて一死二塁とチャンスメーク。7回には良いところを見せられなかった若林が、今度はセンターへの適時二塁打を放ち、土壇場で同点に追いついた。

 サヨナラ勝利にはならなかったものの、なんとか引き分けに持ち込む粘り強さを見せたG打線。一方、原監督は「いい引き分けだよね、いつも」としながらも「やっぱりもうちょっと点を取らないとね。まあでも、また明日から繋がるゲームにします」と、2得点に終わった打線に期待と苦言も呈した。

 上位三つどもえが続く中で、翌3日からは阪神との3連戦。一戦必勝の緊迫した戦いがまだまだ続いていく。