巨人は30日、17年ドラフト1位右腕・鍬原拓也投手(25)と昨季育成ドラフト2位・喜多隆介捕手(23)を支配下選手に昇格すると発表した。それぞれ背番号は「46」と「94」。これで支配下選手は上限の70人となった。

 中大から17年ドラフト1位で入団した鍬原はサイドスロー転向後の20年8月に右肘を痛め手術。オフに育成契約となった。今年5月に実戦に復帰すると、従来の上からのフォームに戻し先発としても登板。二軍では4試合で防御率3・64、2勝1敗の成績だった。

 再昇格に鍬原は「ホッとしたのとこれまで以上に精進していかないと」と表情を引き締めた。フォームを戻したのは「阿部(二軍)監督に相談して『お前が悔いのないようにやればいい』と。1年目に真っすぐには手ごたえを感じていたので。サイドスローでストレートを打たれるのが多くなった」と意図を説明した。

 また京都先端科学大出身の喜多は、育成新人ただひとり二軍から春季キャンプをスタート。二軍戦で46試合に出場し打率こそ2割3分4厘ながら、強肩とリードで投手陣を助けてきた。

 前夜に阿部二軍監督から直接、支配下昇格を告げられた喜多は「一番はホッとしているのと喜びが大きいです」と笑うと「責任も出てくるし周りから見る目も変わってくる。そこは責任をもって巨人軍の一員として、一軍で活躍できるよう頑張りたいです」と前を向いた。

 炭谷が楽天に移籍し巨人の支配下捕手は4人となっていた。阿部二軍監督も期待する喜多が厳しい競争を勝ち抜いた。