中日のダヤン・ビシエド内野手(32)が球団史に残る記録を打ち立てた。4―1で勝った27日の巨人戦(バンテリン)で3打数2安打4打点の大暴れ。通算450打点でレオ・ゴメス(1997年~2002年在籍)を抜き中日の外国人選手通算最多打点を記録した。

「日本に来て6年目ですけど自分ができることを毎日一生懸命やってきて積み上げてきた結果。記録ができたことについてはとても満足しています」というビシエドだが、貧打の中日にとっては最も頼れる存在。与田監督も「ドラゴンズというチームの中でそれだけの記録を作ってくれたことは誇り。大事な選手ですね」とこれ以上ないほどの信頼を寄せている。

 それだけに「当然残ってほしいです。(交渉については)これからです」(球団幹部)と今季で総額11億円の3年契約が切れるビシエドの契約延長は中日にとって今オフの最重要課題。ビシエドの他球団流出を防ぐためにもOBや関係者の間から出てきているのが契約更改で〝信賞必罰の徹底〟を求める声だ。

 中日にはビシエド、大野雄、大島、平田、大野奨と5人の億越えプレーヤーがいるが、平田(年俸1億8000万円)は今季21試合の出場で打率1割5分5厘、0本塁打、4打点。4月28日に一軍登録を抹消されてからずっと二軍暮らしが続いている。また大野奨(年俸1億円)も4試合しか一軍出場がないだけにOBの一人は「平田や大野奨の年俸を成績に見合うかたちに下げてその分をビシエドにあげればいい」と提言する。

 ビシエドの他にもリリーフ陣を支えてきた又吉と祖父江もFA権を取得しただけに今オフの中日は残留交渉が山積み。平田も大野奨も今季が複数年契約最終年だけに厳しいオフを覚悟した方がよさそうだ。

=金額は推定=