少しずついい風が吹き始めた。広島は20日のヤクルト戦(マツダ)に5―4で逆転勝ち。先発の九里は5回を被本塁打3を含む7安打4失点とピリッとしなかったが、打線が6回に5安打の猛攻を見せ、一気に逆転した。

 きっかけは6回先頭の菊池涼の8号ソロだ。続く代打・中村奨、野間の連打で無死一、二塁とすると、長野の遊ゴロを相手守備が失策。この間に1点を返した。なおも無死一、三塁で小園、鈴木誠の連続適時打で同点に追いつく。

 一死後に二、三塁で代打・松山の犠飛で勝ち越しに成功。投手陣も2番手の塹江からケムナ、バード、森浦とつないで守護神・栗林が危なげなく試合を締めた。佐々岡監督は「4点ビハインドの中で、菊池(涼)の一発で試合が動いた」と笑み。

 さらに指揮官は「(打線が)つないでつないでビッグイニングになった。いい点の取り方だった。相手のミスにつけ込んだ」とも話した。広島は2連勝で、借金は13に減った。後半戦はまだ始まったばかり。一歩ずつ前に進み続けていく。