巨人が13日の中日戦(東京ドーム)に4―2の逆転勝ちを収め、後半戦白星スタートを切った。

 打線は初回に3連打で1点を先制したが、その後は追加点を奪えず、好投した先発の山口は7回途中2失点で無念の降板。しかし、ドラマは1―2の8回に待っていた。

 代打で登場した若林晃弘内野手(27)が代わったばかりの又吉の初球を右翼席へ叩き込んで同点。一死後からは丸、坂本が四球を選んでチャンスメークし、岡本和の勝ち越し適時打と大城の適時二塁打で試合をひっくり返した。

 試合後の原辰徳監督(63)は逆転劇の口火を切った若林を「ちょっと沈滞感の中で吹き飛ばしたという感じがしました。やっぱり若林の同点ホームランは、全体的に(試合を)動かしたという中で4番バッター(岡本和)が決めたというところはありますね」と賛辞を並べた。

 ただ、〝終わり良ければすべて良し〟で終わらないのが原監督だ。「その後、大城もいい感じでいたんですけども、ちょっと走塁を勉強させなきゃいけませんね」と笑いながらピシャリだった。

 大城はこの日、7回に代打で途中出場して計2打数2安打1打点。打撃面では申し分なかったが、その7回の打席で右前打で出塁した後、代打・亀井が放った右飛に帰塁しきれず、併殺を完成させてしまった。

 走塁ミスをバットで取り返したが、1ゲーム差に詰め寄った首位阪神を引きずり下ろすためにも、指揮官はわずかな隙も許さない。