早くも〝小林超え〟か――。巨人の高卒2年目・山瀬慎之助捕手(20)が1日、オリックスとのエキシビションマッチ(京セラ)で大きな存在感を見せつけた。

 5回から途中出場した山瀬は4イニングを無失点で封じ、打っては2打数2安打。しかも、第1打席は12球、2打席目も9球を粘った末にヒットゾーンへ飛ばした。原辰徳監督(63)にも大きなインパクトを与えた模様で、試合後には「決めつけはしないけど」と前置きしながら「(小林)誠司よりバッティングはいいのかなっていう気がするね。もうすでに抜いているかなという感じ」とベタ褒めした。

 山瀬の最大の武器は、星稜高校時代まで全国屈指を誇った鉄砲肩。プロ入り後は阿部二軍監督の下で徹底的にバットを振り込み、初めて今回の一軍遠征に帯同した。ファームでの下積みはまだ1年半程度ながら、指揮官は「(打撃が)しぶといね。やっぱりよく振り込んでいますよ。急成長しているね」とうなりまくった。

 小林は守備面で絶対的な信頼を置かれる一方で、長年の課題となっているのが打撃面だ。通算打率2割1分6厘で、今季は1割4分3厘。そんな8年目の小林の打撃限定では早くも山瀬が上回ったということなのか…。

 当の山瀬は「必死に練習して(大城や小林に)1日でも早く追いつけるように頑張ります」と貪欲そのもの。若武者の台頭はより強固な捕手陣の形成につながりそうだ。