東京五輪野球のドミニカ共和国代表は30日のメキシコ戦(横浜)に1―0で勝利し、1勝1敗とした。

 勝利投手となったのは5回無失点の好投を演じたエンジェル・サンチェス投手(31=巨人)だった。初回は突然雨脚が強まったり、3回には右翼方向へのフライを捕球に向かった味方の二塁手と右翼手が〝正面衝突〟。グラウンドに担架やストレッチャーが運び込まれるなど、試合が10分近くストップするアクシデントにも見舞われたが、サンチェスは取り乱すことなく後続を打ち取り、5回までを70球でまとめた。

 この日の右腕の活躍ぶりに原辰徳監督(63)は「よかったねえ。ノラリクラリだよ。別に不思議じゃない」と笑顔を浮かべた。

 ドミニカは28日の初戦で侍ジャパンにサヨナラ負けを喫したが、先発したメルセデスは7回途中1失点で結果を残した。ドミニカ代表に選出された2人の巨人勢が奮闘していることについて、指揮官は「ナショナルチームで国を代表してオリンピックに出られるというのは、いずこの国もすごいことだと思うよ。もちろん日本もそうだし」と重みを受け止めていた。