広島のエース・前田は15日、2020年に開催される東京五輪出場への思いを語った。

 08年の北京五輪を最後に正式種目から外れた野球だが、自国開催での復活もあり得る流れとなった。そんな状況を赤ヘルのエースは「僕がプロに入ってから(五輪競技では)なくなってしまった。(正式種目復活が)決まればうれしいし、まだまだいい年だと思うので、選ばれるように頑張りたい」と意欲満々だ。

 昨年の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ではベストナインに選ばれ、先月の日米野球でのMLB選抜を無失点に抑えるなど、日本代表としての経験も積み上げてきた右腕。五輪については「野球ではない競技もあって日本全体で戦っているイメージ。国民の代表として戦っている。注目度や重みがあると思う」と特別な思いを持っている。それだけに自国開催の晴れ舞台となれば、出場への意欲は増すばかり。夢がかなえば32歳での出場となるだけに「もし選ばれれば年は上のほうになるので、引っ張っていけるように頑張りたい」と現在と同じように侍ジャパンのエースとしてけん引する意気込みだ。

 チームでは唯一、契約未更改の状況で更改日程も未定だが「年内に絶対というわけではない。年を越したからモメているとかではない。日程が合わないなどいろいろあってここまで来ているが、何かあるとかではない」と交渉が難航しているわけではないことを説明。近日中にも下交渉を行う予定だという。

 オフも注目を集める前田だが、五輪出場の野望のためにもさらなる飛躍を期している。