巨人のチーム内対抗戦「リアルジャイアンツカップ」が21日に行われ、初回から早速〝珍プレー〟が飛び出した。

 二岡軍の初回の攻撃。無死二塁の場面で、二走・湯浅が今村の鋭いけん制に慌てて帰塁すると、これが際どいタイミングになった。判定はセーフとなったものの、すかさず元木監督がベンチから飛び出してリクエストを要求すると、スタッフらがリプレー映像を検証。チェックを終えると、朝井二軍広報が勢いよくグラウンドに登場し、「アウトォー!」と力強く宣言。見事リクエスト成功とした。

 くしくも、同様のケースはすぐさま訪れた。一死一塁の場面で、一走・松原が盗塁を敢行。小林が自慢の強肩で二塁に送球すると、タイミング的にはアウトに見えるものだったが、塁審の栂野打撃投手は「セーフ」と判定した。今度は自信なさげにベンチを出てきた元木監督は、再びリクエストを要求…。

 映像で確認が行われると、走者へのタッチがわずかに遅れていたために、間一髪セーフであることが判明。再度、朝井二軍広報がグラウンドに登場すると、アウト宣告をするそぶりを見せながらも「セーフゥ!」と叫び、リクエストの連続成功はかなわなかった。また、特別ルールにより、各チームに与えられたリクエストの権利はそれぞれ1回のみのため、これ以降の元木軍のリクエストは不可能となった。

 同対抗戦は、原辰徳監督の考案で始まった企画。元木ヘッドコーチ率いる元木軍、阿部二軍監督率いる阿部軍、二岡三軍監督率いる二岡軍の3チームに分かれ、特別ルールのもとで対戦。19日に行われた「ドラフト会議」では一軍から三軍までの全選手の中から各監督が選抜し、チームを編成した。