「マイナビオールスターゲーム2021」第2戦(楽天生命)の試合前にホームランダービーが行われ、オリックス・吉田正尚外野手(28)が初優勝を飾った。

 苦難の連続だった。合計7分間で22発のアーチをかけた吉田正は、最後は息を切らせながら優勝賞金100万円を手にした。1回戦の相手はプライベートでも親交のある巨人・岡本和。2分間で7本のアーチをかけて退けると、準決勝ではヤクルト・村上と対戦した。

 結果的に6―5で制したが、珍しい光景も…。打撃投手を務めたソフトバンク・栗原が投じた球が右太もも付近を直撃。まさかの〝死球〟となったが、吉田正は笑顔でバットを振り続け、決勝に駒を進めた。

 その相手は前日16日の第1戦で決勝進出を決めていた西武・山川。当然、吉田正は体力的なハンディを負ったが、1度目の対戦ではともに「4本」で決着つかず…。体力も著しく消耗した中、1分間の延長戦で5発を叩き込み、どうにか「9―8」で振り切った。

 ファンから惜しみない拍手を送られた吉田正は「非常に疲れましたけど、栗原選手がナイスボールを投げてくれたので、勝てて良かったですし、うれしいです!」と声をはずませた。