ソフトバンクのニック・マルティネス投手(30)が10日のオリックス戦(ペイペイ)で7勝目を挙げた。116球の力投で6回1失点。「甲斐と試合前に『攻めて負けない投球をしよう』と話していた。それが最後までできた」と全幅の信頼を寄せる女房役に感謝した。
「アメリカの野球では100球を超えたらフレッシュな人をというのがある。でも、自分は日本の先発投手がゲームの流れの中で、できるだけ長く投げるという形が好きなんです」。郷に入れば郷に従え――。明るく賢く、仲間と日本野球への敬意に満ちた優良助っ人右腕がこの日も輝きを見せた。
チームの連敗を止める活躍を見せて、次は母国のために雄姿を見せる準備に入る。11日に東京五輪に出場する米国代表チームに合流するために離日する。「チームメートと対戦できるのが楽しみ」。最後まで屈託のないスマイルで侍ジャパンに爽やかに宣戦布告するあたりが、憎めないマルちゃんらしかった。