戦力面だけじゃない!楽天・石井監督が期待する炭谷の「大きな役割」

2021年07月05日 20時08分

楽天の一軍練習に合流した炭谷。ミットは巨人のマーク入りだ
楽天の一軍練習に合流した炭谷。ミットは巨人のマーク入りだ

 戦力面だけの補強にとどまらないはずだ。巨人から金銭トレードで楽天に加入した炭谷銀仁朗捕手(33)が5日午後にオンラインで入団会見。新天地での意気込みを語った。

 スーツ姿で会見に臨んだベテラン捕手は冒頭、「チームが首位争い、リーグ優勝争いしている中、こういう機会をいただいたのでしっかり力になれるよう頑張っていきたい」とあいさつ。シーズン半ばの電撃トレードについては「初めての経験でバタバタしましたけど、移籍に関しては1回FAしているので」と余裕の笑み。そのうえで「もともと13年間やっていたパ・リーグ。一緒に現役時代に過ごしてきた選手も多いので、すんなり入っていけるかなという気はしてます」と力強く話し、自身3球団目となるチームでの再起に自信をのぞかせた。

 そんな炭谷に楽天が期待する最も重要な役割は「若手捕手陣の教育係」だ。現在、チームの正捕手はプロ3年目の太田だが、打率が1割台に加え、リード面も成長途上。他捕手も際立つ存在ではないため田中将、涌井、岸、則本ら強力投手陣の女房役としては力不足が否めない。その点、炭谷は涌井、岸とは西武時代の同僚。田中将や則本らも長年のパ・リーグ経験から「相手捕手」として投球術を熟知している。それだけにチームはベテラン捕手のノウハウを若手に伝授してほしい思いが強いのは当然だろう。

 もっとも楽天が炭谷に望むのはそれだけはない。生え抜きが少なくなりつつあるチーム内の「精神的支柱」としての役割も期待されていると言われる。

 石井監督兼GMのもと、ここ数年の楽天は積極補強を敢行。中でも石井監督の古巣でもある西武からの選手引き抜きが目立つ。現在の主力選手を見ても涌井、岸、浅村、牧田と西武育ちが中心。これは石井監督の人脈と球団の資金力あっての補強だけに何も悪いことではないのだが、一部ファンからは“楽天ライオンズ”とやゆされることも珍しくない。チームを強くするための動きとはいえ一部球団出身選手によるチーム構成の偏りは時に全体の結束力、結団にも影響を及ぼす。そうした不安を未然に防ぐためにも炭谷の存在は大きいと言われる。

 西武のOBもこう話す。

「銀仁朗も西武出身の一人ですが、彼は特定の選手と群れたりすることはないですしベテラン、若手を問わず誰とでもうまくコミュニケーションが取れる。つまり、銀仁朗はいるだけで移籍組と生え抜きが混在する楽天の中和剤のような存在になりうるのです。他球団出身選手の比率が高いチームにとって彼のような選手が一人いるのは大きい。石井監督が入団会見後に即一軍登録してベンチに入れたのもその思いが少なからずあるはずです」

 石井監督が「キャッチャーらしいキャッチャーというか、気配り、目配りもできる選手」と一目を置く炭谷には、いろいろな意味で期待は高まっている。

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