代役捕手とは言わせない。5年目のヤクルト・古賀が3日の中日戦(バンテリン)で打ってはプロ初の1試合4安打、守ってはエース小川を3試合ぶりの白星に導き、5―1の勝利に貢献した。

 正捕手・中村が発熱の症状による「特例2021」の対象選手として出場選手登録を抹消されて風向きが変わった。8番で3試合連続スタメンマスクの古賀は、まずはバットでアピール。

 2回二死二、三塁の好機で中前へ先制の2点適時打を放つと、4回無死満塁では中前適時打。6回一死一塁では三塁内野安打で出塁し、8回にも中前打を放ち4安打の固め打ち。昨季まで通算2打点の男が3打点と荒稼ぎした。

「とにかく積極的に、甘い球が来たら打ちにいこうという気持ちで毎打席入っているので、それが今日の結果につながったと思う。今までチャンスでことごとく凡打していたので、やっとチームの力になれたかなと思う」

 もちろん捕手としても存在感を発揮した。小川とコンビを組むのは今季初めてだったが、前々回の中日戦で4回4失点、前回の巨人戦では3回途中6失点と2戦連続KOされていたエースを好リード。

 9回1失点で今季2度目の完投勝利と見事に復調させ「小川さんがリズムに乗れるようにテンポを意識してリードした。意思疎通できて、自分の構えたところにしっかり投げ込んでくれたので、それでいいリードができたのでは」と胸を張った。

 チームは3連勝で貯金9。この日も含めて古賀が先発出場した今季19試合は13勝4敗2分け。正捕手の座も夢ではない。