日米野球を終えた侍ジャパンの次戦が、流動的となっている。来年3月に予定している強化試合の相手が、すんなりと決まりそうにないのだ。

 当初はメキシコなど複数の候補国の中から絞り込んだ代表チームとの国際試合を組む予定だったが「シーズン開幕直前ということもあって、侍ジャパンのメンバーも若手中心になる。相手もキューバ代表で調整しているけど実際は難しい。最終的にはキューバ勢を中心とした日本の球団に所属する外国人選抜になるんじゃないか」とNPB関係者は明かす。

 結局、代表チームを呼ぶことができずに、NPBに在籍しているデスパイネ(ロッテ)、グリエル(DeNA)らキューバ代表組を軸に、ドミニカ共和国、ベネズエラ勢を加える「NPB中南米カリブ連合」を即席編成するプランが、最も現実味が高いという。

 2015年11月に予定される「プレミア12」も日本開催から台湾開催になり、MLB勢の出場は絶望的な状況。小久保監督が最大の目標とする17年WBCの開催も正式には決まっていない。侍ジャパンの事業会社である「NPBエンタープライズ」の新社長に就任した今村司氏は「野球のコンテンツ価値を上げたい」と意気込んでいるが、その前途は多難だ。