阪神の高卒2年目左腕・及川雅貴投手(20)が30日のヤクルト戦(甲子園)に2番手として救援登板。0回2/3を無安打無失点に封じ、後続へバトンをつないだ。

 1―1と同点の7回。先発のアルカンタラが先頭打者・宮本への四球と塩見の犠打で一死二塁とすると、阪神ベンチは継投策への移行を決断。重要な同点の場面を託すべくチョイスされたのは弱冠20歳の若き新鋭・及川だった。

 マウンド上での一挙手一投足も、日に日に板についてきた。強打者が並ぶヤクルト打線と対峙した若武者は、39歳の大ベテラン・青木を見逃し三振、続く山田を右飛に打ち取り火消しに成功。甲子園に詰めかけた1万2649人のファンは、この日一番の喝采を左腕へ送った。

 大切なシチュエーションでの登板が日に日に増えてきたのも、ベンチからの信頼を勝ち取りつつある証しだ。ブルペン事情に苦しむ矢野阪神にとって、フレッシュな新戦力の台頭はこの上なく頼もしい。