巨人・原辰徳監督(62)が29日の阪神戦(東京ドーム)で序盤から積極的に動いている。

 先発したサンチェスが初回は鈴木誠の2ランを浴び、同点に追いついてもらった2回は先頭打者の林に与えた四球をきっかけに2点を勝ち越された。そして、3回も一死一塁から林に2打席連続で四球を許したところで、原監督は戸根への投手交代を告げた。

 2回の攻撃が「8番・捕手」の大城で終了していたこともあり、指揮官は戸根を7番の打順に入れ、二塁でスタメン出場していた北村は交代。北村に代わって「9番・二塁」で若林を途中出場させた。

 北村は19日に阪神戦(甲子園)から二塁で先発出場を続け、2発の3ランをマークするなど打撃は絶好調。ただ、この日は北村の守備がたびだび相手の得点シーンに絡んだ。2―2の2回無死一塁では一塁への送球が高く失策。1点を勝ち越され、なおも二死一、三塁では西川のボテボテのゴロを捕球して一塁に送球しようとしたものの手につかず、この回2点目を許した(記録は適時内野安打)。

 2点ビハインドで北村の交代は打順の巡り合わせもあったとみられるが、レギュラー奪取に燃える北村にとってはワンプレーごとがアピールする機会。ベンチからグラウンドを見つめる北村の目は涙で潤んでいるようにも映り、30日以降の巻き返しに注目だ。