来年の球宴ファン投票でリベンジだ。28日に球宴ファン投票の最終結果が発表され、中日からは選出ゼロ。巨人、DeNA、日本ハムもゼロだったが、新型コロナウイルスの影響で球宴のなかった昨年を挟み、2開催連続でファン投票選出なしは12球団で中日だけだ。

 大野雄とともに昨季の最優秀バッテリー賞を獲得した木下拓が捕手部門で2位にランクインしたのがチーム最高だが、33万8674票でトップの阪神・梅野には3倍近くの差をつけられた。チーム最多得票は外野手部門で19万6681票を獲得した5位の大島。中間発表で5位につけていた根尾は14万0732票で最終的に6位だった。

 この寂しい結果についてエース左腕の大野雄大(32)は「ファン投票というのは素直な投票結果だし、アピールできた選手が少なかったのは事実だと思う。選ばれたらすごく光栄なことなので、田島が昔、中継ぎ部門で(当時、プロ野球新記録の開幕から31試合連続)無失点記録をつくっていた時に1位になったが、やっぱりファン投票はうそをつかない」と現実を受け止めている。

 中日からファン投票で選出されたのは2018年の松坂大輔(現西武)が最後。生え抜きに限れば16年の田島慎二から4開催続けて選出なしだ。生え抜き野手では11年の井端弘和以来、10年間にわたって誰も選ばれていない。

 昨年の大野雄は両リーグトップの6完封を含む10完投で11勝6敗、防御率1・82の活躍で沢村賞に輝いたが、開幕から大苦戦して初勝利を挙げたのは7試合目の7月31日だった。今季もここまで11試合で3勝5敗、防御率3・36と不本意な成績でファンへのアピールに失敗し、今回は先発投手部門で3万1780票の9位に沈んだ。

 それだけに昨季の沢村賞左腕は「ファン投票、選手間投票は認められて選ばれるもの。東スポがいつも書いているようにスターは(中日に)おらんというのは事実だと思う。来年は1人でも多く選ばれるようにしたい」と早くも鼻息を荒くしている。