侍ジャパンに不気味な影を落とす中日・落合GM

2014年11月17日 16時00分

ベンチで渋い表情の小久保監督

「2014 SUZUKI日米野球」第4戦が16日、東京ドームで行われ、侍ジャパンが1―6で敗れ、MLB選抜がようやく一矢報いた。すでに24年ぶりの勝ち越しを決めている小久保裕紀監督(43)は「さすがに直球系、速いボールには強いという印象」としながらも余裕の表情だったが、その裏で中日が侍ジャパンの今後に不気味な影を落としていた。

 

 初黒星を喫したとはいえ、すでに3勝を挙げて勝ち越しを決めている小久保監督と侍ナインは明るい表情だった。日米野球は4戦で16万5069人の観客を動員するなど営業的にも大成功。関係者も笑いが止まらないかと思いきや日本野球機構(NPB)内からは「あとは中日さんの問題が解決すれば侍ジャパンも万々歳なのですが…」と歯切れの悪い声も漏れている。

 

 NPBは今月7日、熊崎コミッショナーを代表取締役社長にする形で侍ジャパンの事業会社「株式会社NPBエンタープライズ」を設立。12球団が出資する形で侍ジャパンを盛り上げている。そんな中でNPB関係者が「本格的な侍ジャパンの船出ということで本当は12球団で足並みを揃えて日米野球に臨みたかった」と残念がったのは、今回の侍メンバーに中日選手がゼロだったからだ。

 

 10月9日のメンバー発表の際、中日の西山球団代表が「こちらから『選手を出さない』と言った事実はない」と説明したように、決して意図的なものではなかった。候補に挙がっていたルーキーの又吉克樹投手(24)が辞退することになったのも、ドミニカ共和国のウインターリーグへの派遣が決まっていたからだ。

 

 一方で、今回は西武の岸をはじめ、ヤクルト・小川、ソフトバンク・中村とケガによる辞退者が続出しても中日勢には声がかからなかった。その一因には、中日とNPBの“過去の因縁”も絡んでいるという。落合博満GM(60)が監督を務めていた2009年WBCの際に、代表候補4人全員が辞退した一件だ。追加招集を要請したところでフラれでもしたら格好がつかないこともあり、中日に及び腰になっている面もあるようだ。

 

 中日としては侍ジャパンの裏方に人員を出して協力はしているが「万が一、金子(千尋)が(FA移籍で)中日さんに入るようなことになったら代表招集のたびに今回と同じようなことになる。来年はプレミア12が予定されているし、ヘタをすれば17年WBCにも影響する」と前出関係者。15日の第3戦では4投手の継投でノーヒットノーランまで達成し、お祭りムードの侍ジャパンだが、心配は尽きないようだ。