打撃不振の中日・根尾昂内野手(21)の処遇を巡って波紋が広がっている。

 0―6と零封負けを喫した24日の阪神戦(バンテリン)では5回一死から代打で出場。空振り三振に倒れた。これで自己ワーストを更新する23打席連続無安打となり、長いトンネルからなかなか抜け出せない。

 9日の楽天戦で左手首を痛めたこともあり、一軍で打席に立つのは12日ぶり。安打が出たのは5月28日の日本ハム戦が最後で、6月はいまだノーヒットと苦しみ、24日現在で打率は1割7分2厘と低迷している。

 あるOBは根尾を一軍に〝塩漬け状態〟にしている采配を疑問視する。「さすがにこれだけ結果が出ていないのに、このまま一軍に置いておくのは厳しいのでは。それに復調を期待してスタメンで起用し続けるならまだしも、状態が悪いのに代打でたまに出すだけではね。一軍で塩漬けに近い状態でベンチに置いておくぐらいなら二軍でどんどん打席に立たせて再調整させた方がよっぽどいいよ」と指摘する。

 しかし、与田監督は、こうした二軍調整を求める意見に反論。「いろんな期待をして一軍に置いている。まず経験をさせること。春先、彼の好調さで勝った試合もあった。こういう若い選手がちょっと悪いからといって、そういう責めた目で見てほしくない。使い方はいろいろある。一軍に置いているということは、それなりに何かを感じながら置いていることなので」と訴える。

 その上で今後について指揮官は「どういう使い方をするのかまだ分からないが、手首の状態もかなり良くなってきているので、体調からしっかり見ていきたい」と、このまま一軍で経験させる方針を示唆した。

 根尾はこのまま一軍か、はたまた二軍か、どちらで復調のきっかけをつかむのが最良なのか…。