早くもエース格として扱われる可能性まで出てきた。24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で4度目の先発マウンドに臨むロッテ・佐々木朗希(19)のことだ。

 今季のロッテは石川、美馬、二木が先発陣の柱を形成。そこに新人の鈴木、岩下、小島を加えた6人を中心に先発ローテーションを回していた。ところが6月に入って石川が右ヒジのクリーニング手術で戦線離脱。昨季10勝の美馬も2戦連続2桁失点の乱調ぶりで13日に出場選手登録を抹消された。二木も6月に先発した3試合は1勝2敗と振るわない。そこでチームが命運を託そうとしているのが「令和の怪物」だ。

 ここまで3試合の先発で1勝0敗も防御率は3・38。前回10日のヤクルト戦(ZOZOマリン)ではプロ入り後の自己最速155キロをマークし、6回1失点と好投した。まだ高卒2年目で中6日での先発が可能かどうか体力的にも未知数だが、休養十分であれば確実に試合は作る。そこで首脳陣は24日の登板を試金石に球数制限を緩和。状態に問題がなければ、その後は精彩を欠く先発陣に取って代わり〝チームの顔〟として先発枠の一角を任せるプランを模索している。

 佐々木朗も前回の好投で手応えをつかんだのか23日の取材では「(前回は)3試合の中で一番内容も結果も良かった。(今回も)調整はうまくできているかなと思います」と笑み。その上で「相手どうこうというより、まずは自分のピッチングをしたうえでだと思うので。まずは自分のパフォーマンスを発揮できたらなと思います」と鷹狩りに意欲をのぞかせた。

 左太腿裏肉離れで4月下旬から戦線離脱していた正捕手・田村も23日に一軍復帰。この昇格も佐々木朗の登板に合わせて前倒しされたとも言われるだけに…。19歳の豪腕は一気にエースの座をつかみ取っても不思議ではない。