偉大なレジェンドに続けるか。巨人・北村拓己内野手(25)が22日のDeNA戦(金沢)で1号3ランを含む3打数2安打3打点の大暴れを見せた。

 プロ初となる地元凱旋で、男を見せた。石川県金沢市出身の北村は「8番・二塁」で先発出場。1点を追う3回の第1打席で三遊間を破る左前打で出塁すると、この一打をきっかけに丸の3ランで一気に逆転に成功した。続く4回一死一、二塁のチャンスで回ってきた2打席目では、相手先発・中川虎の内角直球を左翼スタンドへぶち込む1号3ラン。チームに大きな追加点をもたらした。

 地の利を得た北村の活躍もあり、試合は6―1で快勝。試合後には「中学、高校と石川県で育って、また新たにジャイアンツのユニホームを着てここに戻ってきて。そこでの一本というのは…そうですね、何て言うか、成長した姿というか、そういうのを見せられたかなと思います」と感慨深げに振り返った。

 石川の地は、球団OBにしてレジェンド選手の松井秀喜氏(47)の出身地でもあり、巨人にとってもゆかりの地。原監督も「石川県っていう場所はですね、ジャイアンツファンが非常に多くて、松井もいたということもありますし、そういう意味ではジャイアンツファンの方に非常に喜んでもらっているんではないのかな」とその名を引き合いに出すと、「松井ぐらい大きく北村も育ち、そして若いキャッチャー(山瀬)もいますからね。まあ、来年ぐらいには来れるぐらいかもしれませんし、そういう意味では良かったと思います」と、星稜高出身の後輩たちへ大きな期待感を口にした。

 一方で、厳しい言葉も忘れなかった。「プロの世界というのはね、地元だけで活躍したというだけではね、これはまたいけないので。ステップの…まあ、ホップ・ステップぐらいの形でね、受け止めてほしいですね」と、〝原節〟でエール。地元での活躍をきっかけに、北村のさらなる飛躍に期待が高まりそうだ。