完ぷなきまでに叩きのめされた。DeNAは22日、巨人戦(金沢)で1―6と完敗。借金は「16」に膨れ上がり、再び低迷モードにハマり込みつつある。

 先発マウンドに立った育成出身の4年目右腕・中川虎大投手(21)が大きな誤算だった。2回まで1安打投球と立ち上がりこそ安定していたが、3回二死一、三塁から丸に逆転3ランを浴びると自制心を失った。続く4回にも一死一、二塁から北村の3ランを食らい、この回限りで降板。2回の攻撃では二死一、二塁の好機で相手先発サンチェスからレフトへプロ初適時打を放ち、自らのバットで先制点をもぎ取るも波に乗れなかった。肝心のマウンドで終わってみれば、2本の3ランを被弾するなど4回5安打6失点の背信投球で今季初黒星となった。

 プロ初白星を飾るべく試合前までは気合十分だったが、やはり〝Gの壁〟はとてつもなく厚かった。降板後は「(4回4失点の9日・西武戦に続いて)2試合連続で先発の役割を果たせず悔しい気持ちでいっぱいです。チーム、中継ぎ陣、野手の皆さんに申し訳ないです」とコメント。

 打線も終始つながりを欠き、相手と同じ8安打を放ちながらも得点は中川の適時打で奪った2回の1点のみ。また、6回にはスタメンマスクを被っていた伊藤光が左足を痛めてベンチに下がり、山本と緊急交代するアクシデントも発生した。現在チームは牧が腰を痛めて4試合連続でスタメンから外れるなど主力メンバーのやり繰りに苦慮しており、仮に「扇の要」まで離脱となれば大きな痛手となることは否めない。まさに踏んだり蹴ったりだ。

 交流戦で好調に転じたかと思いきや、再開後のリーグ戦ではこれで1勝3敗。またしても苦しい戦いを強いられている。