巨人・原辰徳監督(62)が執念采配で阪神戦(20日、甲子園)に2―1で勝利。カード勝ち越しでゲーム差を6に縮めた。

 1勝1敗で迎えた3戦目、原監督が積極的に動いた。5回まで4安打無失点の先発・高橋に、両軍無得点の6回無死一塁で代打・香月を送った。その香月が送れず見逃し三振に倒れると、指揮官はベンチのラバーを叩いて怒りをあらわに。直後に松原が右翼席へ6号2ランを叩き込むと、今度はグータッチで喜びを爆発させた。

 継投でも冴えを見せた。1点リードの7回二死一、二塁で代打・北條を迎えた。3番手・高梨が暴投で二、三塁とし、カウント2―2でベンチを出ると4番手・鍵谷との交代を告げた。

 昨年9月の阪神戦(甲子園)など、ここぞの場面で指揮官が見せる〝勝負手〟。その鍵谷が1球で北條を空振り三振に取り、回またぎで8回も抑えた。9回はビエイラにつなぎ、1点のリードを死守。高橋がリーグトップタイの7勝目を挙げた。

 原監督は「鍵谷がよく抑えてくれた」とうなずくと「接戦というものを我々は求めながらね、しっかり戦っていきたいと思います」と執念采配を振り返った。虎との直接対決に勝ち越した巨人が追撃モードに入った。