西武のルーキー・佐々木健投手(25)、水上由伸投手(22)が11日の中日戦(メットライフ)でそろってプロ初登板を果たした。

 NTT東日本からドラフト2位で入団した佐々木は、3点ビハインドの6回に3番手で登板。左腕から繰り出される最速149キロの直球を軸に、コーナーを突く投球を披露した。

 先頭の三ツ俣からは147キロの直球で空振りでプロ初奪三振。この回を三者凡退に抑えると、7回には味方の失策で1点を失うも自責は0に抑えた。

 堂々たるデビューだったが、左腕は「次の登板では自分本来のボールが投げられるように、練習の段階からそこを意識していきたいです」と次を見据えていた。

 水上は佐々木の後を受け8回に4番手で登板した。四国学院大3年時に野手から投手に転向。同期では最後の指名となる育成ドラフト5位で入団した異色のルーキーで、5月13日に支配下登録を勝ち取った。

 水上も直球とカットボールで押していく攻めの投球。初三振も奪い、この回を3者凡退に抑えた。

 球界の「由伸」といえば元巨人の高橋由伸氏や近年ではオリックス・山本由伸投手と、そうそうたるメンバーが名を連ねる。最下位から這い上がった〝ヨシノブ〟は「よく腕も振れたと思いますし、普段以上のピッチングができたのでは、と思います。内容自体、満足しています」と力強い言葉を残した。

 試合は5―6で2投手の好投むなしく敗れたが、辻発彦監督(62)は「2人とも良かったね。今どきの若い子は心境はどうかわからんけど、しっかり投げてくれた」と躍動した若獅子をたたえた。