巨人・岡本和真内野手(24)が価値ある一発だ。9日のオリックス戦(京セラ)で、相手の準完全試合を阻止する16号ソロをかっ飛ばした。

 打線は凡打の山を築くどころか7回二死まで相手先発・宮城に13三振を喫し、安打は0。2002年8月1日に中日・川上憲伸に許したノーヒットノーランの予感すら漂い始めていたが、この男のバットが火を噴いた。カウント1―2と追い込まれながらも内角への142キロ直球をぶっ叩き、左翼席へ軽々と放り込んだ。このひと振りで、屈辱の“ノーノー”も宮城の完封も同時に打ち砕いた。

 岡本和自身、23打席ぶりの安打が1点差に詰め寄る特大弾。4番打者として初出場し、即本塁打をマークした京セラドームで再び息を吹き返した。