DeNAの交流戦首位はパ投手のおかげ 厳しい内角攻めで息を吹き返した

2021年06月08日 14時00分

三浦監督(左)を中心に盛り上がるDeNAベンチ

【赤坂英一 赤ペン!!】「ひょっとしたら、交流戦の初優勝もあるぞ」

 DeNA関係者からはそんな声も聞かれる。先週のソフトバンク戦(横浜)は2勝1分けと9年ぶりにカード勝ち越し。勢いを駆って次のロッテ戦(横浜)も2勝1敗と2カード連続で勝ち越し、ついに交流戦首位に立ったのだから意気上がるのも当然か。

「いま、チームはすごくいい状態にある」と言うのは大和。3日のソフトバンク戦では決勝適時二塁打、6日ロッテ戦でも劇的なサヨナラ二塁打を打つなど、絶好調だ。

「パの強い相手に負けていないですし、ギリギリ(の展開)でも引き分けている。そういうゲームが選手みんなの自信になっています。交流戦に入ってからみんな別人のようで、チームとしていい方向に向いている」

 1日のソフトバンク戦で決勝適時打を打った牧も、胸を張って言った。

「パの投手の方は、真っすぐがすごく強い感じがします。それに負けないよう、自分の打撃をすることを心がけた。今までは、こういう僅差(4―3)の試合に勝てなかったり、引き分けたりしていたので、これから勝ち続けていきたいですね」

 この試合で、牧は初の4打数4安打。セ以上に鋭く内角を突くパの攻めの投球が、牧の潜在能力を引き出したようだ。

 これは、オースティンとソトの外国人コンビについても当てはまる。先のチーム関係者の証言。

「彼らはもともと、内角をガンガン攻めてくるパの投球スタイルに強い。むしろ、セの投手のようにノラリクラリとかわすタイプが苦手。彼らも、パの投手のおかげで息を吹き返したと言えます」

 そうしたパの投球スタイルに、投手の中川も好影響を受けたようだ。2日のソフトバンク戦に先発し、6回を4安打1失点。引き分けで勝ちはつかなかったが、強気に内角を攻める投球で相手をねじ伏せた。三浦監督はこう明かしている。

「パの投手はインサイドを突いてきますし、内、外の両サイドにしっかりと投げ分けてくる。そういう投球をすればそうは打たれないんだと、コオ(中川虎大)にも(木塚)投手コーチから話をしてもらっていると思います」

 パ投手陣の内角攻めにしっかりと対応すれば、パのようにDH制を導入しなくても、十分互角に戦えるのだ。そういえば、投手歴代最高24年連続シーズン安打記録を持つ三浦監督は「セにはセの特長があってもいい」とDH導入論に対して独自の見解を語っていた。

 さて、今週のDeNAは西武相手にどんな戦いぶりを見せるだろう。

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」「プロ野球二軍監督」「プロ野球第二の人生」(講談社)などノンフィクション作品電子書籍版が好評発売中。「失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。ほかに「すごい!広島カープ」「2番打者論」(PHP研究所)など。日本文藝家協会会員。

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