鷹・甲斐が母の激励LINEに応える2発! 口グセは「死ぬまで恩返ししきれんです」

2021年06月05日 19時45分

ホームランを打った甲斐拓也

 ソフトバンクは5日、阪神との交流戦(甲子園)に10―2で快勝した。2点を先制されながらも、打線が中盤6回以降に10点を奪って逆転勝ち。先発・マルティネスが6回2失点でチームトップの5勝目を挙げた。助っ人右腕の辛抱強い投球を引き出した女房役の甲斐拓也捕手(28)が、バットでも2本塁打3打点の大暴れ。チームは交流戦セ・リーグ主催ゲーム8試合目にしてようやく勝利を飾った。

 先発した野手全員が安打を放って、今季2度目の2ケタ得点。チーム一丸でつかんだ交流戦敵地初白星だった。そんな中で際立っていたのが、甲斐のバットだった。広い聖地・甲子園で見事なアーチを2本もかけてみせた。

「今朝、母からLINEが来て『頑張りなさい』と。『ホームラン打ってこいや!』というのがありまして。そういう日に打ててよかったです」

 甲斐の母・小百合さんは、本職のタクシードライバーの傍ら、パチンコ店の清掃アルバイトなどを掛け持ちしながら、女手一つで育ててくれた。甲斐の口癖は「僕は死ぬまで恩返ししきれんです」。どんなにつらい境遇にあっても「(野球を続けさせてくれた)母ちゃんの大変さを思えば、途中で投げ出すことなんてできない」という。

 育成入団同期の千賀と「たとえ生まれ変わって、もう一回野球選手になるとしても、もう二度と育成からはご免だよな」と語り合うほどの厳しい世界を這い上がってきた。一軍正捕手になって幾多の壁にぶつかり、捕手という特殊なポジションゆえに光を当てられるよりも、矢面に立たされることが断然多い。そんな中で辛抱できたのは小百合さんの存在が大きかった。

 前日まで、過去15年で8度優勝している交流戦での「敵地未勝利」が7試合も続いていた。正捕手として「すごく責任を感じていた」。そんな息子を大分で案じていた母からのLINE。「あまり連絡を取り合わない中で、こうやって連絡してきたということは(何か)感じていたのかな…。いつも見守ってくれているので(打てて)よかったです」。

 今季一番の笑顔で勝利を喜び、母に元気な姿をアピールした。

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