ソフトバンクは1日のDeNA戦(横浜)に3―4の逆転負けを喫した。8回に2点リードをひっくり返された直後の9回二死、希望を託して送り出した代走・周東佑京内野手(25)が走塁死して幕切れ。終盤に暗転する苦い敗戦だった。

 最終回二死から牧原大が四球で出塁。韋駄天・周東を満を持して投入した。続く打席には、真砂の代打・明石。鷹ベンチが打った勝負手はまさかの結末だった。カウント0―1から、周東の足を厳重警戒した三嶋が一塁へけん制悪送球。ボールが一塁側ファールゾーンへ転がると、周東は二塁を全速力で回り、一気に三塁を狙った。だが、相手二塁手・牧が素早いカバーから三塁へ正確な送球でタッチアウトに。周東は滑り込んだ後、現実を受け入れガックリとうなだれた。

 ゲームセットの瞬間、ベンチで思わず天を仰いだ工藤公康監督(58)は「致し方ないと思う。周東の後ろのエラーなので。あそこで三塁(ランナー)コーチの村松が回したのか、回していないのかというところもあるので。まだ確認していないけど、回しているなら行かないといけない。(そうならば)アイツに罪はないので」と周東をかばった。

 交流戦でなかなかエンジンのかからないソフトバンク。ビジター6連戦初戦もどこか勢いに乗り切れないチーム状況を反映するような敗戦となってしまった。