総力戦で久々の勝利をもぎ取った。巨人が30日のソフトバンク戦(ペイペイ)に4―3で辛勝。対ソフトバンク戦としては2019年6月22日の交流戦以来、708日ぶりの白星を飾り、連敗を「14」で止めた。

 打線は主軸が機能した。前日「7番」に打順降格も、3タコに終わった丸はベンチスタート。それでも要の〝オカスモ〟が力を見せた。5回に岡本和が「なんとか塁に出ようと思っていたので良かったと思います」と勝ち越しソロを放てば、スモークは初回の先制2点適時打、8回のソロで計3打点を記録。「投手が頑張っていたので、追加点が取れてよかったよ! 試合にも勝てたしうれしいね! センキュー!」と、まれに見る上機嫌ぶりを見せた。

 助っ人の賛辞通り、投げてはプロ初となる中4日での〝特攻登板〟となった戸郷が5回2失点とゲームメーク。2点リードの2回には松田、牧原に適時打を許して一時同点に追いつかれはしたものの、失点はこの2点のみ。5回にも一死満塁のピンチを招いたが「勝ち越ししてもらった次の回だったので、何とかあそこを抑えて勝ちにつなげられたらなと思って投げていました」と、気迫のこもった投球で長谷川とバレンティンを抑え、危機を脱した。

 後を託された救援陣も、6人による〝総力リレー〟でリードを堅守。中川が1点こそ失ったが、最後は守護神・デラロサが試合を締めた。

 まさに「ワンチーム」で勝ち取った勝利。原監督も、奮闘を続けた投手陣へ「(戸郷は)もう結構頼もしく見えましたね。(救援陣も)しっかり守ったね、みんなね」と手放しに誉めた。今カードは負け越しにこそなったものの、今後の「打倒・ソフトバンク」へ糸口をつかんだ一戦となった。