ソフトバンクは30日、巨人との交流戦(ペイペイ)に3―4と競り負けた。オープン戦も含めて、2019年6月22日の交流戦以来となる黒星。先発・和田が珍しく序盤から制球に苦しみ、5回4四球3失点で3敗目。打線が相手を大きく上回る12安打を放ち、最後まで反撃姿勢を崩さなかったが、あと一歩及ばなかった。

 試合は初回に先発・和田が2点を献上。打線が間を置かず2回に松田、牧原大の適時打で同点に追いついた。和田が5回に岡本に勝ち越しソロを浴びて再び追う展開になると、鷹ベンチは中盤から積極的に動いた。

 5回は1番から始まる好打順で先頭・牧原大が三塁線を破る二塁打で出塁。中村晃が四球を選んで無死一、二塁から続く栗原は犠打で一死二、三塁とした。4番・柳田が申告敬遠で歩かされ満塁となったが、後続の長谷川、バレンティンにあと一本が出なかった。

 6回も甲斐、松田の連打の後、今宮が犠打で送って再び一死二、三塁の好機を演出した。ここで相手3番手左腕・大江がマウンドに上がると、鷹ベンチは好調の牧原大に代えて「左腕キラー」の川島を起用。結果は二飛となり、続く中村晃も倒れて無得点だった。

 相手先発・戸郷が中4日の登板で、巨人ベンチが積極的な継投を見せてくることは想像できた。工藤監督は「後ろに行けば、ジャイアンツだっていい投手が出てくる。あそこで勝負をかけてどうなのか、というところだった」と勝負所での動きを振り返った。

 2―4の9回には、長谷川の適時打で1点差まで詰め寄る粘りを見せたが、最後は力及ばず。「いつもいつも(ここぞの一本が)出るわけじゃない。切り換えが大事」と前を向いた。

 2019年から続いた巨人戦の連勝こそ「14」で止まったが、貫録のカード勝ち越し。前カード未勝利に終わったチームにとっては、体勢を立て直す週末となった。