若き左腕は、進化を続ける――。巨人の原辰徳監督(62)が5―2で勝利した26日の楽天戦(東京ドーム)後、この日先発し8回途中2失点、リーグトップの6勝目をあげた高橋優貴投手(24)へ、称賛と助言を送った。

 2回に岡島に先制ソロ弾、6回に島内の適時打から2点を失ったものの、終始気迫のこもった投球でそれぞれ最少失点とした高橋。8回にはプロ初完投勝利も見えたが、辰己に四球、鈴木に左前打を許し、無死一、二塁としたところで降板となった。

 それでも、その後に一死満塁と一発が出れば逆転の場面で登板した3番手・高梨が完ぺきな投球で無失点に切り抜けると、9回は守護神・デラロサがしっかりとリードを守り抜き、4試合ぶりの白星を手に入れた。

 久しく勝ち星に恵まれなかったこともあり、試合後には「朝起きてから無性に不安でしたね。何でと言われてもわからないですけど、めっちゃ不安でした」と、戦前の率直な心境を吐露。一方で「マウンドに上がれば何てことはなく攻めていくことしか考えていなかったので。そういう気持ちの切り替えをしっかりできたと思います」と、好投の要因も明かした。

 指揮官も、この日の活躍に納得の表情を見せた。「今日は非常にコンディションをしっかり整えてね、まっすぐも走ってましたし」と状態を評価。さらには「これだけ左打者がたくさんいる打線というのも、(高橋)優貴は初めてだったと思うんですけど、打ち取るのが非常に難しいということが少しでも分かれば糧となると思います」と若き左腕への期待も明かした。

 当然、24歳の高橋はまだまだ伸びしろのある投手だ。「戸郷と一緒で途上だから、そういう意味では常にチャレンジャーであれというところです」。指揮官からのエールを支えに、〝6男坊〟は成長を続けていく。