捕手2人が離脱となればやはり…ということか。捕手不足に悩まされているロッテで「小林待望論」が再燃している。

 ロッテは正捕手の田村が先月27日の西武戦(メットライフ)の走塁で左太モモ肉離れをおこし戦線離脱。この影響で5月はプロ6年目の柿沼を中心に同2年目の佐藤都、11年目の江村が日替わりでマスクをかぶっていた。だが、第2捕手の位置づけだった柿沼も新型コロナウイルスの陽性判定を受けたたためNPBの「感染拡大防止特例2021」で登録を抹消。この結果、ロッテは19日の試合から一軍捕手2人を欠く苦しい戦いを強いられている。

 柿沼の代役としてチームには二軍から宗接が昇格しているものの、同捕手は一軍経験が2018年の1試合だけ。一軍戦力としては物足りないため、球団側は水面下で捕手の補強を視野に入れ始めている。そこで浮上しているのが巨人・小林誠司捕手(31)の名前だ。

 小林は現在、巨人で二軍暮らし。昨年から何度もトレード候補に名が挙がりながらも実現には至っていない。となれば、簡単には獲得できないと思われがちだが、ロッテは巨人と太いパイプがある。昨季も人脈をフル活用してシーズン終盤の9月に澤村(現レッドソックス)を電撃トレードで獲得した。ロッテが差し出す交換要員次第では巨人でくすぶる小林が「第二の澤村」になる可能性は十分にある。

 21日の楽天戦前に井口監督は田村の状態について「(一軍復帰は)まだまだですね。まだ全体(練習)にも合流できていないですし」と復帰が遅れる見通しを示唆。そのうえで「今いるメンバーでしっかりとこなしていってほしい」と現有戦力に奮起を促したが、主力捕手の離脱が長期化すればリーグ優勝は遠のくばかり。

 25日から交流戦がスタート。ロッテは6月11日からZOZOマリンでの3連戦で巨人と対戦する。