中日が史上最悪レベルの打撃不振 宇野勝氏が提言「日本野球の固定観念を捨てろ」

2021年05月17日 11時00分

京田はどの打順で使うべきか

【フルスイングの掟 宇野勝】中日が球団史上最悪レベルの打撃不振に陥っている。16日のヤクルト戦(バンテリン)では相手の5安打を上回る12安打しながら2―2の引き分け。今季ワーストの借金7で5位に低迷する惨状にOBで本紙評論家の宇野勝氏は「日本野球の固定観念を捨てろ」と打撃練習の改善を提言した。

 中日は41試合を消化してチーム本塁打が12球団最低の17本。チーム得点圏打率は2割を切っている。あり得ない数字だ。過去にも5位、6位に低迷したことはあったが、ドラゴンズ史上、こんなに打てなかったことはなかったのではないか。とにかく打線の状態がずっと悪過ぎる。

 試合前の打撃練習を見ているとボールを体の中に入れて(引き付けて)逆方向に打つという練習ばかりしている。日本の野球は逆方向にヒットを打つと「ナイスバッティング」と言うが、それは固定観念で必ずしも正しいわけではない。意識して逆方向に打とうとするとバットのヘッドが走らないので打球が強くならない。

 打球が強くならないから本塁打も長打も出ず、特に追い込まれた後に強い打球が打てないからヒットが出たとしても単打ばかりになってしまい、なかなか大量得点につながらないという悪循環になる。では、どうすべきか? 極端な話、外角球でも引っ張るぐらいの練習をするべきだろう。

 初回にヤクルト・村上が左翼へ豪快な一発を叩き込んだ。あれは逆方向に打とうと思って打ってるわけではなく、来た球に反応したら逆方向に行ったという感じで、中日の選手にもそういう打撃をしてほしい。

 規定打席に達している打者の中で京田は打率ブービーに甘んじている。最近では外のボールを当てにいっているように見えていた。でも京田が得意なのは引っ張ること。16日の試合では右前への同点打を含む3安打と結果を残した。難しく考えず、自分が得意なことをやっていけば数字は上がっていくはず。打順も2番に固定するのではなく6、7番を打たすのも手だろう。

 借金7で首位・阪神とは11・5ゲーム差の5位に沈んでいるが、中日のチーム防御率2・92は12球団トップ。投手陣は安定しているのだから打ち始めれば巻き返しは可能だ。引っ張って併殺になってもいい。上位進出するためには固定観念を捨て、とにかく強い打球を打つことだ。

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