確信のダイヤモンド1周もファール…。ソフトバンク・上林誠知外野手(25)が16日の日本ハム戦(札幌ドーム)で好調を維持する大飛球を放った。

「2番・中堅」で先発出場。初回の第1打席で、上沢が投じた内角に食い込むカットボールを強振すると、打球は右翼ポール上を通過して上段に着弾した。相手外野陣が一歩も動けないほどの完璧な当たりだったが、判定はファール。上林はポールの内側を通過して着弾したと確信した様子でダイヤモンドを走り続け、三塁を回ったところで右人さし指を回しながらアピールして本塁を駆け抜けた。ファール判定に、ベンチから思わず飛び出した工藤監督ら首脳陣も本塁打を確信した様子で目を白黒させた。

 直後に一塁塁審を務める32年目の大ベテラン・西本欣司審判員(54)が審判団を集めてリプレー検証を実施。約3分の審議が行われたが、判定は変わらなかった。カウント0―2から再開され、上林は3球目のフォークに手を出して空振り三振に倒れた。

 上林は今カード2試合、8打数4安打、1本塁打5打点と絶好調。惜しくも「幻の本塁打」となったが、その放物線の凄まじさが調子の良さを物語っていた。